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私が設計する住宅は、構造、広さ、価格ともさまざまですが、その根底にあるのは「住む人にとって心地よい場所をつくること」です。同じ場所に長く住むわけですから、そこからの眺めや日差しといった「その住宅にしかない固有の場所とやすらぎ」を念頭に入れて設計しています。窓面積の大きな家が多いのは、そうした考えを進めた結果です。
眺めの良さや空間の素晴らしさ以外に、寒さ暑さによる不快感をなくし、現実的な維持費で住み続けられることも「心地よい場所」のために必要です。かといって、『断熱性能が有利になるから』と窓を極端に小さくしたり、高い断熱性を持った仕様で第3種換気を採用するのは、バランスの欠いた設計だと思います。
たとえば窓面積を大きめに設計すれば眺めや空間的な面で心地よさをご提供できますが、その一方で寒さ、暑さといった外の温熱環境に影響されやすくなります。そこで、建物全体の断熱性能を向上させ、第1種熱交換換気やヒートポンプなどの省エネ機器の活用により、デザイン、プラン、省エネ性、維持管理性といったさまざまな要素をバランス良く実現させる設計を心がけています。
この考えは数十年前から変わっていませんが、住宅のハード技術はずいぶん進歩しました。窓や断熱材の性能向上、通気層や防湿材の普及、換気システムの進化、そしてこれらを統合した新しい理論、工法の開発など。
これらの進歩で、リーズナブルに「心地よい場所をつくる」ことが可能になりました。たとえば第1種熱交換換気も技術の進歩でさまざまなメーカーから製品が出ています。その中でライフブレスを気に入ったのは3つ理由があります。
1.熱交換効率など、性能が高いこと
2.デフロスト方法がナチュラル=
理にかなっていること
3.メンテナンスのしやすさ
「3」について。日本メーカーの製品は、機械の存在感を消すために天井裏に格納するなど、一見スマートです。しかし、フィルターのメンテはどの機種でも必要です。天井裏に収納すると、メンテナンスのときに脚立に登るなど不安定な姿勢を強いられる可能性があり、高齢化が進んでいることを考えると安全性に不安がありました。
ライフブレスは、「性能を追求し、その性能を維持するために定期的なメンテナンスが必要。だからメンテナンスしやすいように」という考え方で壁設置を提案しています。「邪魔そうに見える」という人がいるかもしれませんが、いいものを長く使うには、お客さまご自身で手入れしやすいように設計されていることが大事なのです。
このように、ライフブレスは非常にシンプルで無理のない設計思想を持っています。そこが気に入りました。今では省エネ性能を重要視するお客さまなど、積極的にご提案しています。たとえば800m2以上もあるクリニック兼自宅という建物にもライフブレスを複数台採用しました。使い方によってある程度大きな建築物にも使えるのも魅力の1つです。
当社は、地球環境にやさしい住まいづくりのお手伝いをするため、冷暖房設備の工事を中心に、最近は環境事業部も立ち上げました。長野に信越支店があり、私はそこで長年仕事をしていました。ご存知の方もいらっしゃると思いますが長野県は、軽井沢や八ヶ岳山麓など首都圏の別荘地としても有名です。
長野は夏冬の温度差が大きい内陸性の気候で、全館暖房や高断熱・高気密住宅の普及も進んできました。別荘に全館暖房を採用する際は、週末など利用が限られるため、メンテナンスしやすい換気暖房をお勧めしています。
換気暖房は、換気システムが新鮮な外気を暖房熱源で十分に暖めてからて室内に採り入れるものです。当初は国産品を使用していました。試験的にライフブレスCAFを採用したところ、結果が良かったので切り替えました。
魅力は、性能が良く能力に余裕があることです。大きな別荘でも1台でカバーできます。国産メーカーでは、フロアごとに1台必要で、トータルで見ると意外にコストがかかりました。
CAFは暖房用の熱源が自由に選択できるため電気以外にガスや灯油でも暖房可能。さらに冷房もできます。オプションで加湿や除湿機能も追加することができます。
さらに、CAFは部屋に吹き出し口を1つ造るだけで換気も暖房もできるので室内がスッキリするのがメリットです。別荘はデザイン性にこだわっていることも多く、CAF採用への強いアピールになります。
冬は水蒸気量の少ない外気が室内に入ってくるため、室内が過乾燥になることがあります。そこで長野では湿度コントロールがしやすい全熱型熱交換換気を採用する住宅会社があります。その会社が「もっといい換気はないか」と国産品からライフブレスERVに切り替えることになりました。(ERVはライフブレスシリーズの全熱交換機種)
以前採用していた国産の全熱型熱交換換気は、モーターが2つ必要で消費電力が200Wもありました。そこでライフブレスERVに切り替えたところ、消費電力は半分以下になり、電気代が激減。これは、効率と省エネ性能の高いDCモーターを採用しているほか、1つのモーターで給気、排気するというライフブレス独自の特徴も効いているようです。
何よりきちんと換気するようになったと評判も上々です。全熱交換ながら素子を水洗い出来るというのも、他社の機械にない大きな魅力です。
数年前に札幌に戻りましたが、長野での経験もあり、寒冷地仕様のライフブレスHRVをお勧めしています。
当社では、通常の熱交換換気システムも国産品を使用していました。しかし、施工した後に試運転をすると、吹き出し口からの風がひんやりしているので、「ほんとに熱交換しているのか」と性能に疑問を持つようになり、積極的にはお勧めしていませんでした。ライフブレスHRVを設置した住宅で試運
転をするときに、精密な温度計を持っていて計測したところ、外気温が5度、室温が22度の時に吹き出し口温度が18〜9度あり、ほぼカタログ値の性能が出ていることに驚きました。
国産のシステムは、外気温が比較的高めの条件で性能を測定していますが、ライフブレスは-25度での性能値も測定しており、さすが寒さの厳しいカナダ生まれの製品だと思いました。北海道の冬はカナダと同等レベルの気候条件なので、換気システムを選ぶ時はその寒さに耐えられるのかどうかを考慮すべきだと思います。
HRVは、壁掛け、クローゼット内設置など、住宅のプランによって柔軟に設置場所を変えられることも魅力です。外観がケーシングと呼ばれる箱に覆われてきれいに仕上げられているので、本体が見えていても違和感がありません。本体が見える位置にあれば、フィルター掃除などもしやすく、熱交換コアも水洗いできますので衛生的です。
北海道でも、「高断熱・高気密住宅」をうたっていながら部屋ごとにパイプファンを取り付ける住宅会社もあります。その方が住宅の価格を下げられるからです。でも換気の性能やその後の電気代、熱回収効果などいろんなことを考えた場合、ほんとうにお得なのは熱交換換気ではないかと思います。
皆様も、この辺の「換気選びの大事なポイント」を頭に入れ、設備計画をされる事をお勧め致します。
ステップ設備㈱
代表取締役 佐藤典宏様
旭川市神居5条16丁目2番13号
Tel0166-69-5205
当社は換気だけでなく、冷暖房工事や給水配管工事など、様々な設備工事を行う会社で、住宅会社様とのお取引も多くあります。住宅会社の中には、換気、暖房などの設備について標準採用品を決めている会社もあり、ライフブレスとの出会いはある住宅会社からの依頼で「換気はこれで頼む」とお願いされたところから始まりました。
最初は「お取引先の指定設備だから」という意識程度で特に良い製品かどうかまではわかりませんでした。ただ、数軒施工してみて、良さが徐々にわかってきました。
それまでは国産の熱交換換気システムを使って工事していました。しかし、旭川のように真冬に氷点下20度を下回るような厳寒地では、熱交換機能がうまく働かないことが当たり前でした。たとえば熱交換素子の凍り付きを防止するために換気ファンが停止して換気が止まってしまったりすることが日常だったのです。
でも考えてみてください。熱交換換気を採用するのは、「冬寒い時に、せっかく部屋を暖めた暖房エネルギーをムダにしたくないから」ですよね。厳寒期にうまく働かないのなら何のための熱交換換気なのでしょうか?
旭川でこうした製品を採用すると、窓面が結露するなどのクレームが出ました。これは、換気量が不足しているからだと思います。換気ファンの停止などで、冬はカタログ値通りに換気していなかったのです。良い製品がなかなか見つからず、「こんなことになるのは、本州の温暖地域を中心に製品が開発されているからで、旭川のような全国から見れば数少ない厳寒地用の製品を開発するのは、商売にならないのかなぁ」と半ばあきらめの気持ちでした。旭川ではうまく働かなくても、本州では問題なく動いているからです。
私どもは、住宅会社と話し合って機器の性能を最大限生かせるよう、設計面での配慮をお願いしています。部位ごとに適した配管材料を使い、配管の長さを最小限に抑え、ダクトの曲がりをできるだけ少なくすることが、空気の流れを良くし、きちんとした性能を発揮させるポイントとなるからです。しかし、施工側がいくら努力しても、機械がきちんと働いてなければ換気不足になってしまいます。
ライフブレスは旭川以上の寒さの地域があるカナダで開発され、実績もある換気システム。「今までの製品と違うな」と思ったのは、お客さまが入居後、結露のクレームがなくなったことでした。これは、設計した通り、カタログ値に近い性能が出て正しく換気していることの証だと思います。
私は「お勧めの換気システムは?」と聞かれたら基本的にライフブレスしかお勧めしていません。もちろん、住宅会社様のご意向も伺いながら換気システムを決めていますが、ライフブレスはしっかり熱交換する熱交換換気として信頼を置いています。旭川のような極寒冷地で熱交換機能がきちんと作動し、霜取りの時間もエネルギーも最小限に抑え、取り付け後にトラブルがないのはすごいことだと思います。
今ではライフブレスを年間数十棟分施工しています。施工については常に「もっと良い方法はないか」と考えながら取り組んでいますのでノウハウがかなり蓄積されてきました。
これから新築を検討されているお客さま、換気システムについてお悩みの住宅会社様がいらっしゃれば是非一度ご相談下さい。